突然ですが、CB1300SBを手放しました。
買ったのは8月なので、わずか4カ月ほどの短い付き合いでした。
CBは良いバイクだと、今も思っています。
でも、私には向かないバイクだったようです。
乗っているとき、ことに高速道路などは快調でした。
よく調整されたサスペンション。スムーズにギアが入るミッション。
低い回転から、もりもり湧き出るトルク。
いうことなしでした。
乗車ポジション的には、私には少しハンドルが遠く、脚は若干窮屈な感じがして
ジャストフィットではありませんでしたが。
もちろんそうした問題は、ハンドルをアップしたり、ステップ位置を調整したりと、
いくらでも私の体に合わせる手立てはあったと思いますが、
そこまで投資したり手間をかける以前に、
このバイクが本質的な自分に合っているのだろうかと、疑問符がついてしまったのでした。
その疑問は、バイクを止めて取り回すたびに膨らみました。
取り回しがしんどくて、疲れてしまうのです。
それも、自分の技量のなさに起因することだとは分かっているのですが、
自宅の車庫から出し入れするとき、出かけた先で取り回すときに難渋しました。
路面が平らでスムーズならば、バイクを垂直にして押し引きすればOKなのですが、
路面が荒れていたり、砂利だったり、少し傾斜がついていたりすると、堪えました。
体の方に車体を傾けると、ものすごい重さがこちらにかかってきます。
もう、大汗。
バイクと、自分で「人の字」をつくるようにして、
足の運び方や、車体との位置関係などをいろいろ工夫したりしたのですが、
ついに、腰をやってしまいました。
それで、天気の良い休日の朝にバイクを引き出すのが、億劫になってしまったのです。
バイクは乗ってなんぼ。
飾っておくために買ったのではありません。
バイクを降りるときが来たのか? とすら考えました。
ベテランライダーに相談すると、自分に合った車体を選べばいいんじゃないのかと、助言してくれました。
CB1300は、その巨体を、ワインディングなどでヒラリヒラリと操れるように、
その重さと裏腹な軽快な操縦性を獲得するために、重心位置を高くしている、ということでした。
その高重心故に、停まっているとき、取り回しがきつくなってしまうのでした。
重心の高低なんて、バイク選びでは全く考慮していなかった私には、目からうろこでした。
別のベテランライダーは、こう助言してくれました。
「オートバイに何を求めるかによって、マシンの欠点は長所になるし、長所が欠点になることもある。乗り換えるべきだね」と。
それで、CB1300を手放す決心をしたわけです。
買ったホンダ店に相談したところ、まだ保障期間内だし、マシンも傷ついていないということで、
とても良い条件で引き取ってもらえることになりました。
これならリッターマシンは無理だけど、750クラスの中古車なら、
追い金なしで買い換え可能なようでした。
そこで、買取をお願いし、次の愛車を探すことにしました。
改めて、自分に向いたバイクは何だろうと、考えました。
私は、峠を攻めたり、スピードを競うような乗り方はしません。
長距離を楽に乗れること
スピードを出さなくても楽しいこと
追い立てられるような気分にならない動力性能
そして、低重心!
アメリカンタイプのバイクも考えました
と、するとハーレーですが、ハーレーは中古でも手がとどきません。
カワサキのZR7-Sも検討しました。
中型並みの車体サイズに、スリムな車体は足つき性も抜群。重心も低めです。
などと考えていると、知人がBMWを勧めてくれました。
低重心のボクサーエンジンや、独特のサスペンション構造で疲れないと、その人は教えてくれました。
知人にはBMWに乗っている人が何人かいます。
でも、BMWは電装系が弱いらしく、ABSが壊れると修理代が何十万円コースとも聞いていて、
そんなことになれば、とても維持はできません。
そう話すと、「ならABSのついてない車体を選べばいい、R850Rとか」と助言してくれました。
そして、R850Rについて調べ、中古がないか検索していたら、都内の正規ディーラーにあったのです!
まだ、整備前で値段がついていなかったけれど、問い合わせてみたら、
CBの下取り価格の範囲でなんとか買える値段でした。
しかも、1年間距離無制限保障の認定中古車。
納車時には、油脂類だけでなく、タイヤにブレーキディスク、バッテリーまで新品に交換してくれるというのです。
実車を見せてもらい、またがったり取り回しを試したりしたところ、200キロを超える車体ですが、
CBよりはるかに軽い印象でした。
足つきも問題ありません。ローシートが装着されていたのですが、
お店の方の見立てでは、私の体格だと、むしろハイシートに取り替えた方がいいとのことで、
見せにあるハイシートと無償で変えてもよいといわれました。
実は、私は、4輪では長くBMWを乗ってきて、メーカーに対する安心感もあったので、
これも、神様の引き合わせかもしれないとも思い、その場で注文することになったのです。
色はシルバー。(偶然にも、今乗っている四輪の320iと同じチタニウムシルバー)
03年登録で20000キロ余り走っている車体で、前の持ち主は65歳のベテランだったそうです。
グリップヒーターやバニアケースもついていて、装備は文句ありません。
CBにつけていたETCなどを取り外して送ってもらい、それらを取り付けてもらうのに時間がかかりそうなので、納車は10日以上先になりそうですが、クリスマスまでには届きそうです。
でも、ある意味CB1300を選んでいたのは、正解だったかもしれません。
CB750にしようかまよったのですが、CB750なら、リッターマシンに早晩目移りしていたでしょうし、乗り換えるにしても買い取り価格はもっと低かったはずですから、出費の追加が必要だったはずです。
その意味で、一連の買い替えは、私のバイクライフにとって必要な通過儀礼だったのではないか? と、前向きに考えている私がいるのです。
と、いうわけで、ブログのフロント写真は、R850Rに代えました(納車前の、お店が撮った写真ですが)
さよならCB1300SB 短い間だったけど、ありがとう。